靴磨きの布はなんでもOK?日用品を再活用




革靴ケアのトリを務めるのが布・クロス!

前回はシューケアの「影の主役」、ブラシの特徴について解説しましたが、今回はそのブラッシングの後、靴を磨いてケアの最後を引き締める「布・クロス」について、あれこれお話してみたいと思います。

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どのような布を用いるにしても、こうやって利き手の人差し指と中指に布を巻いて行うと、効率良く拭き取りできます。

なお、これらの基本的な使い方は以前の記事(スムースレザー靴の手入れ法と揃える道具一覧)でお話した通りですので、こちらも必ず合わせてご参照下さい




 

実はシューケアに適した素材!使い古しのTシャツ

皆さんは使い古してもう着れない、首周りがもうヨレヨレの肌着やTシャツ、どうなさっていますか?すぐにゴミ箱行き?それはちょっと、もったいないなぁ。実は肌着やTシャツに使われている綿100%の生地、俗に「メリヤス」などと呼ばれているものですが、これはシューケアに打ってつけの布の一つなのです。

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どこのお家でもありますよね、使い古しの肌着やTシャツ。大切な思い出があるものは要保管ですが、そうでないものはシューケアに有効に使って下さい。

    1. 感触が柔らかく、革にキズやダメージを与えない。
    2. 糸の打ち込みがしっかりしていて、不快な糸クズが出にくい。
    3. 吸湿性に優れ、余分な靴クリームをしっかり吸い取る。

これがシューケア用の布に適した条件なのですが、これって快適な肌着の条件そのものですよね!上記を全て高次元に満たす布が、日常の生活で見慣れたものであることは、半ば当然なのです。

実際、これらを用いてケアすると、低重心でどっしり腰の据わった輝きが、アッパーに表れてきます。決して派手ではないけれど、何時いても邪魔にならない快適な光沢は、まさに普段使いの肌着と同じ感覚です。いくらヘタッてしまったとは言え、白いTシャツが靴クリームで汚れてしまうのは心理的にはちょっと物寂しくもなりますが、そのまま捨ててしまうよりは遥かに省資源的です。汚れ落しから最後の光沢出しまでトータルに使えますから、是非とも最後のご奉公をさせてあげて下さい。